2014/06/26
じめじめ

梅雨はストレスたまるわ。
布団干せなくて、ジメジメして。
晴れた日に布団を干すこと、ふかふかになった布団で寝ること。
これが最上の幸せ。

深夜ドラマ「新解釈・日本史」で聖徳太子演じるムロツヨシが
十七条憲法の中身を提案するところで、
布団干しについて熱く語るシーンがあったのを思い出す。

「布団は4ポンポン」
表を干してポンポン。ひっくりかえしてポンポン。
でも日に当たってない部分もあるから、
もう一回上下さかさまにしてポンポン、ひっくりかえしてポンポン。
つまり、布団は4ポンポン必要だと。

大笑いして激しく同意した瞬間。
ベッド派の人にはわかるまい。この4ポンポン。
福田雄一なのかムロツヨシなのか、わからないけれど、
布団は4ポンポン、制定に賛同。涙を流して笑った。

そんな鬱陶しい梅雨にうれしいことが。
週刊新潮編集部にはがきをいただいた。
な、なんと、藤子不二雄先生だった!
最初、編集Aさんがからかってるのかと思った。
あるいはなりすましかと思った。
自筆のはがきを転送してもらうと、たしかに藤子不二雄A先生だ!

「ルーズヴェルトゲーム」の原稿の中で、
手塚とおる(監督役の俳優さんね)の顔を
藤子不二雄の漫画に出てきそうな顔、と書いたところ、
ご本人の藤子先生から一筆いただいたのだった。
「昔は私もヘンな顔を描きまくりました!憶えて頂いていて光栄です!」と。

せ、世界の藤子不二雄先生が!
手塚とおるの顔はあきらかに「笑うせえるすまん」に登場していたと思う。
もっと言えば、オバケのQ太郎でも、
近所の平凡だけど一風変わった人々がちょいちょい出てきていた。

もう、それは昭和の人間にしてみれば、
DNAに刻まれた絵ヅラである。脳裏に焼き付いた画像でもある。
考えてみれば、藤子不二雄漫画のキャラクターは
メイン人物も日本の典型的なパターンであったし、
脇役で登場する人々も、「あーこういう人、いるいる!」という顔だった。
日本社会の縮図でもあった。

てへ。自慢。いただいたはがきは今、目の前に飾ってある。

命はつながっていかない場合もある…
河鹹照監督の「2つ目の窓」。試写で観る。
まっすぐな若さが眩しくて、主演のふたりには
今後もいい作品に出てほしいと切に思う。
が、心惹かれるのは渡辺真起子の「オンナ」っぷり。

「そして、命は繋がっていく」と言うのは希望のある言葉。
繋げられない人間としては眩しいばかり。
自虐にはしるのは悪い癖だが、
一生子供のままで親になれない自分は、
いろいろな修練の場を経験できない。でもそれもまたよし。

本屋で衝動買い
左は食品添加物の話。
食品テロリズムといっても仕方がない現代では
あらがいようもないけれど、裏側を知ると知らないでは心持も変わるな。
安部司さんの本は戦慄と食品リテラシーの大切さを教えてくれる。

右は今映画にもなっている「私の男」。
とにかくウェット。どっしり湿った描写と内容は
眉間にしわがよる。最近、眉間にしわがよる本ばかり読んでしまう。
過去にさかのぼっていく展開についつい引き込まれた。

映画化のキャスティングが素晴らしい。
原作を読むと、二階堂ふみ以外には思い当たらない。
私を含め、私の周りの中年女性はみな二階堂ふみが大好きで、
彼女のポテンシャルにドキドキしている。

友達から借りた
久々に友人Y宅へ。
子供がいるのに家の中はスッキリ片付いていて、
センスを保っているところがすごい。
本人はいたっておおらか。O型らしいおおらかさに、
いかにもB型っぽい私は癒される。甘える。

惣菜とビールを買って、お邪魔して、数時間。
仕事のこと、周囲にいるキチガイさん、面白い本や映画、
都議会ヤジの話、老化の話。ネタつきずに、あっというまに夕方に。

Yが貸してくれたのは「赤めだか」。
彼女も特別に落語に興味があるわけではないが、
このエッセイは面白かった、と勧めてくれた。
著者は立川談春。立川流に入門してからの日々を綴った師匠への愛憎。
あら、ホントに面白い。ぐいぐい読ませるし、落語への興味をそそる。

あっという間に半年。今年も残り半分。
布団を4ポンポンできる日が増えることを願う。

Posted by 吉田潮 on 2014/06/26 at 10:42:12




2014/06/13
においたつ

某日。
ひと呼吸ついたとき、映画はまとめて2本立て作戦。

「そこのみにて光輝く」
菅田将暉にハラハラ
綾野剛主演なんだけれど、
観たいのは脇役陣。
池脇千鶴は安い売春で生計をたてるはすっぱ女子。
脳梗塞の父親の介護(性的)含めて、底辺感がすごい。

で、また、池脇の弟役の菅田将暉が
ブラボー、純粋なろくでなし!
チャーハンを鍋から喰らう感じとか
台所の流しで頭洗う感じとか
演技を超える、身に付いた日常感。
元・男闘呼組の高橋和也もなかなかにゲスい役柄。

「捨てがたき人々」
欲望に素直な大森南朋
これまた底辺感がハンパない、ろくでなしの物語。
大森南朋がね、もう、ホントに、最低な役柄なんだけど、
タイトルどおり、捨てがたき。

ヒロインの三輪ひとみはちょいと玄人っぽくて、
昔のアダルトビデオ風な演技が気になったんだけど、
最終的にはいい感じで我を貫く役柄がいい。

美保純は本領発揮、
田口トモロヲの小物感も抜群だし、
久しぶりに心が折れやすくて脆い役柄の滝藤賢一を堪能。

両作品とも、テレビドラマじゃ描けない部分を
しっかり炙り出していて、満足感が高い。
濡れ場って、いやらしいとか興奮するとかというよりも
実に滑稽だったり、むなしかったりするものだよなぁと思い出す。

どっしり重くて、むわっとにおいたつような映画は
午前中に観に行くとよい。
その日一日、自分が軽薄でフワフワと浮くような感覚に。


どーんと南高梅
某日。
梅。今年は不作のようだ。
南高梅1キロを手に入れたので、梅酢にする。
梅酒じゃなくて梅酢。
1か月くらいたったら、炭酸割りでゴブゴブ昼間から飲める。

梅の作業で何が一番好きかって、
なりくちを爪楊枝でぷすっと刺して、外すこと。
さやえんどうやいんげんの筋をとるのは好きじゃないけど、
なりくちとるのは結構好き。
簡単にとれるし、梅のお尻はすごくかわいいから(チンコの先端に酷似)。

某日。
NHKのHさんと講談社のOさんと一献。
ドラマや映画に求めるモノは三者三様。

Oさんがお気に入りの映画を熱く語っていると、
「いったいどのあたりに興奮するのか」と興味深い。
同じ作品でも人によって意見も感想も違うのは当たり前だが、
Oさんのポイントがなんとなく「純な女」にあるような気がする。

私はたぶん「汚濁の中の純」には惹かれるけれど、
淡々と日常を描くように、純をぶちかまされると
たぶん、まぶたが閉じてしまう。
それでもOさんの訥々とした語り口で情熱をもって語られると
「むむ、これは観ておかねば」と思わせられる。
この宣伝上手め!

ふと思い出した話。
映画「タイタニック」で一番印象に残ったシーンはどこか、
これがまた十人十色で面白かった。

ある人はデカプリオが沈んでゆくシーン。
ある人は船のへさきで例のポーズ。
ま、このへんは別にどうでもいいシーンなんだけど。

ある人は沈みかけて傾く船の中で、演奏をやめない音楽隊。
命をあきらめつつも、人々の不安を和らげようと、演奏を続ける人たちが
ツツーッと椅子ごと傾いていくシーンが忘れられないそうだ。

私は馬車の中でこっそりデカプリとケイトが交わるシーン。
窓ガラスがくもってゆく感じが忘れられない。

Oさんのおすすめ映画は
「アデル、ブルーは熱い色」だった。

Posted by 吉田潮 on 2014/06/13 at 10:55:22




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